2024.05.28

　福島県語りと方言の会主催の講演会が5月25日(土)に郡山市のミューカルがくと館で開催され、小林初夫図書館長が講演しました。演題は「学校における方言教育の現在と未来」で、最初に教育でことばを全国統一しようとした標準語教育によって方言の社会的価値が下がり、自分のことばに劣等感をもつ人が増え、さまざまな悲劇が起こったことを新聞の見出しから具体的に紹介しました。次に現行の学習指導要領に明文化され、方言の価値が見直されてきたことや現在の教科書での扱い方について解説し、自身が小中学校で行った授業実践を紹介しました。最後にそれらを踏まえ、教科書だけを教えるのではなく、地域の方言を教材化したり、人材を活用したりして、授業を充実させることが理想の方言教育であると力説しました。講演後は参加者からの質問が多く、活発な質疑応答が行われていました。