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最適内挿近似理論とAIの融合による医療・薬学用デジタル測定装置の高精度化

情報科学、デジタル信号処理 木田 雄一 准教授

研究内容

 木田研ではこれまで、医療現場で用いるXCTMRI断層撮影装置、薬学研究で用いるNMRスペクトル測定装置の測定時間の短縮と高精度化を目的として、これらのデジタル測定装置を動かすプログラムのもとになる信号処理の研究を、最適内挿近似理論に基づいて十年以上行ってきた。

 一方で、多層ニューラルネットワークを使ったディープラーニング技術の驚異的な発展と成功によって、人口知能(AI)を医療や創薬に応用する研究が、近年、世界中で活発になっている。

 私が構築した最適内挿近似理論は線形システムを扱うものとして発展してきたので、非線形演算を行うニューロンを構成要素とするディープラーニングとの関連は薄いと考えられてきた。ところが驚くべきことに、最適内挿近似理論の数学的一般化と、ディープラーニングの数学的原理の解明が進むにつれて、スパース推定などを媒介として双方に理論的接点があることが分かってきた。最適内挿近似理論では「標本値」と呼ぶものがディープラーニングでは「学習データ」と呼ばれるなど専門用語の違いはあるものの、数学的原理のレベルで双方の相性は良いので、これらを融合させることで、各種のデジタル測定装置の更なる高精度化が期待できる。


今後の研究予定

木田研では今後、ディープラーニングをはじめとするAI関連技術と最適内挿近似理論を融合した信号処理の研究を進めていく。




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