講座紹介
歯科補綴学講座 [有床義歯学]
沿革及び特徴
歯科補綴学講座有床義歯学分野は、旧歯科補綴学講座を前身として平成16年度に開講されました。担当する教育科目は、有床義歯補綴学Ⅰとして全部床義歯補綴学、有床義歯補綴学Ⅱとして部分床義歯補綴学とそれぞれの実習です。
歯科補綴学の目的は、種々の疾患により失われた顎口腔系の形態と機能の回復をはかり、顎口腔と全身の健康を維持・増進することです。当講座では、そのための学理を追究するとともに、その成果を基盤として、根拠に基づいた治療体系を構築し、附属病院総合歯科において実践・教育しています。
主な診療は、全部床義歯補綴、部分床義歯補綴、クラウンブリッジ補綴、審美補綴などの一般臨床のほか、顎補綴、口腔インプラント治療、顎関節症の治療に専門性を活かしています。
主な研究
- 三次元有限要素法を応用した口腔インプラントの生体力学的研究
- 部分床義歯の支台歯の挙動に関する研究
- インプラント上部構造の適合性に関する研究
- 苦味受容体と苦味感受性に関する研究
- 骨代謝調節に関する研究
構成員紹介
所属学会・団体名
- 公益社団法人日本補綴歯科学会(理事・代議員:山森 徹雄、代議員:松本知生)
- 一般社団法人日本顎顔面補綴学会(監事・評議員:山森 徹雄)
- 公益社団法人日本口腔インプラント学会(代議員:山森 徹雄)
- 一般社団法人日本老年歯科医学会(支部長:山森 徹雄)
- 一般社団法人日本歯科理工学会(支部長・代議員:山森 徹雄)
- 一般社団法人日本歯科医学教育学会
- 公益社団法人日本顎顔面インプラント学会
- 一般社団法人バイオインテグレーション学会
- 味と匂い学会
- 日本顎口腔機能学会
- 日本歯科心身医学会
- 東北地区歯科医学会
- 奥羽大学歯学会(理事・代議員:山森 徹雄)
- IADR/JADR(International Association for Dental Research)
- AAO(Asian Academy of Osseointegration)
その他
著 書
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山森徹雄,松本知生:1前歯部人工歯の選択と排列.第12章人工歯排列.無歯顎補綴治療学 第4版(市川哲雄他編),197-209,医歯薬出版,東京,2022.
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山森徹雄,松本知生:パーシャルデンチャーテクニック 第6版(大久保力廣他編),医歯薬出版,東京,2021.
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山森徹雄:口腔インプラント治療指針2020,公益社団法人日本口腔インプラント学会編,医歯薬出版,東京,2020.
- 清野和夫、山森徹雄:Chapter13 顎顔面補綴 D.下顎欠損,プロソドンティクス第Ⅲ巻 無歯顎の治療 顎顔面補綴の治療,古谷野 潔ほか編,231-237,永末書店,京都,2020.
- 山森徹雄:第4章コンプリートデンチャー 90骨格Ⅱ級、Ⅲ級無歯顎患者への対応,聞くに聞けない補綴治療100,河相安彦ほか監修,176-177,デンタルダイヤモンド社,東京,2019.
- 山森徹雄:第28章 義歯装着後の管理,歯学生のパーシャルデンチャー,第6版,赤川安正ほか編,263-273,医歯薬出版,東京,2018.
- 山森徹雄:第7章人工歯の排列 Ⅰ 人工歯の歴史,Ⅱ 前歯部人工歯の選択と排列(無歯顎補綴治療学 第3版,市川哲雄ほか編)181-194,医歯薬出版,東京,2016.
- 山森徹雄,清野和夫:3 歯の欠損様式と義歯の分類,4 パーシャルデンチャーの構成要素(スタンダードパーシャルデンチャー補綴学,藍 稔ほか編)31-42,学建書院,東京,2016.
- 歯科衛生士のための最新歯科用語辞典(共著)クインテッセンス出版2016
- 山森徹雄(共著) パーシャルデンチャーテクニック 第5版 医歯薬出版,東京,2012.
- 清野和夫,山森徹雄:第3章診断と治療学,Ⅳ治療計画の説明とインフォームドコンセント,よくわかる口腔インプラント学(第2版),128-130,医歯薬出版,東京,2012.
- コンプリートデンチャーテクニック第6版(共著)医歯薬出版2011
- 山森徹雄,清野和夫,11章 中心位の記録,Dawson Functional Occlusion(小出 馨 監訳):79-88,医歯薬出版,東京,2010.
- 山森徹雄,清野和夫,12章 咬合の分類,Dawson Functional Occlusion(小出 馨 監訳):89-96,医歯薬出版,東京,2010.
- 清野和夫:第Ⅱ章欠損補綴,4.上顎欠損症例 2)無歯顎症例,顎顔面補綴の臨床(大山喬史ほか編),47-56,医学情報社,東京,2006.
- 歯科補綴マニュアル(共著)南山堂2006
- 臨床歯周病学とインプラント第4版インプラント編(共著)クインテッセンス出版2005
学術論文
- Eiichiro Shibahara, Tetsuo Yamamori, Chihaya Matsumoto and Takeshi Shimode:Application of oral implants to tooth splinting –Effect of bone level and connecting condition-,奥羽大学歯学誌,49(1):11-22,2022.
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Toshikazu Ikeda, Tetsuo Yamamori, Chihaya Matsumoto, Takeshi Shimode:Application of Oral Implant to Tooth Splinting: A Three-Dimensional Finite Element Analysis of Cases with Mandibular Bilateral Central and Lateral Incisors,奥羽大学歯学誌,49(1):23-34,2022.
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松本知生,佐々木槙一,松本(安樂)英莉,池田敏和,山森徹雄:レーザー積層造形法による部分床義歯フレームワークの精度-大連結子大連結子の種類による検討-,奥羽大学歯学誌,49(1):35-41,2022.
- Naomi Tanoue, Hideo Matsumura, Tetsuo Yamamori, Shuji Ohkawa:Longevity of resin-bonded fixed partial dentures made of metal alloys.A review of the literature,Journal of Prosthodontic Research 65(3):267-272,2021.
- Yasuyuki Matsuo, Tatsuo Funakawa, Motoyasu Atsumi, Akinobu Usami, Tetsuo Yamamori:Computed Tomography Observation of Maxillary Molar Region for Tilted Implant Placement, 奥羽大学歯学誌,48(3):47-54,2021.
- Naomi Tanoue, Yoshimasa Takeuchi, Mika Furuchi, Tetsuo Yamamori, Shuji Ohkawa:Direct bonded fixed partial denture with an artificial denture tooth as a pontic,Japanese Dental Science Review 57(Nov):154-157,2021.
- Maaya Inoue*, Chihaya Matsumoto*, Kazunori Nakajima, Shinichiro Kuroshima, Takashi Sawase:Alendronate/dexamethasone combination therapy worsens soft and hard tissue wound healing around implants in rat maxillae. Bone148:115942, 2021. (*Co-first authors)
- Motoyasu Atsumi, Tatsuo Funakawa, Masahiro Takahashi, Akinobu Usami, Tetsuo Yamamori:An anatomical study of maxillary septa for preoperative evaluation of maxillary sinus floor elevation,奥羽大学歯学誌,48(4):93-99,2021.
- Tsuyoshi KOJIMA, Toyonobu MAEDA, Atsuko SUZUKI, Tetsuo YAMAMORI, and Yasumasa KATO:Intracellular zinc-dependent TAS2R8 gene expression through CTCF activation,Biomedical Research (Tokyo),41(5):217–225, 2020.
- 高島浩二:重度歯周疾患を伴い、咬合平面、咬合様式の修正を要した症例,日補綴会誌誌,12(1):99-102 2020.
- 作間健彦,下出 毅:印象材の硬度が作業用模型におけるアナログの変位に及ぼす影響 -インプラント体レベル印象での検討-,奥羽大学歯学誌,46(1):1-9 2019.
- 松本知生,野中康平,伊藤 隼,浅井政一,中島朋美,川原一郎,金 秀樹,山森徹雄:薬剤関連顎骨壊死による上顎欠損に対し補綴的機能回復を試みた1症例,みちのく歯学会雑誌,49(1・2):60-62 2018.
- 島崎伸子、山森徹雄、佐藤しづ子、笹野高嗣、鈴木 綾、後藤知子、駒井三千夫、田崎智子、川村憲一、豊田勝彦、近藤尚知:唾液中亜鉛結合タンパク質を用いた味覚障害のスクリーニング法―炭酸脱水酵素6型抗体を用いたイムノクロマト試薬検査―,日本味と匂学会誌 第51回大会Proceeding集 75-78頁 2017年9月
- 関根貴仁:先天性欠如と乳歯晩期残存を有する症例への口腔インプラント治療による対応.日補綴会誌,9(2):145-148,2017.
- Yoshizo Matsuka, Yoshiyuki Hagiwara, Katsushi Tamaki, Hisahiro Takeuchi, Masanori Fujisawa, Takahiro Ono, Yoshihiro Tsukiyama, Kan Nagao, Kazuhiro Tsuga, Hideki Aita, Hisatomo Kondo, Kenji Fueki, Hiroaki Tsukasaki, Keisuke Nishigawa, Shogo Ozawa, Rika Kuwatsuru, Hajime Minakuchi, Toshimitsu Iinuma, Takashi Matsuura, Kanji Ishibashi, Shigehisa Fujii, Toshihiro Hirai, Keiichi Sasaki, Hirofumi Yatani, Yoshimasa Igarashi, Yuji Sato, Tetsuo Ichikawa, Tetsuo Yamamori, Takuo Kuboki, Kazuyoshi Baba, Kiyoshi Koyano, Hironobu Sato, Hideo Matsumura:Reliability and validity of the patient disability-oriented diagnostic nomenclature system for prosthetic dentistry.Journal of Prosthodontic Research 61(1),20-33,2017.
- 高島浩二,野中康平,金子良平,池田敏和,浅野栄一朗,下出 毅,山森徹雄:咬合平面の修正後に固定性補綴とインプラントオーバーデンチャーで機能回復した症例,奥羽大学歯学誌,44(1):35-40,2017.
- 佐久間隆章,山村文弘,下出 毅:傾斜埋入インプラントの作業用模型におけるアナログ変位に及ぼす印象材の硬度の影響 −印象用コーピング非連結での検討−.奥羽大歯学誌,42(4);2016.
- 伊藤 隼:苦味受容機構とTAS2Rsの関連.奥羽大歯学誌,42(4);2016.
- 山村文弘、山内貴子、佐久間隆章:印象材の硬度が作業用模型におけるアナログの変位に及ぼす影響-印象用コーピングを連結しない条件での検討-,奥羽大学歯学誌,41(2):49-56,2014.
- 山内貴子、山村文弘、佐久間隆章:傾斜埋入されたインプラントに対する作業用模型の精度-印象材の硬度アナログの変位に及ぼす影響-,奥羽大学歯学誌,41(3,4):115-122,2014.
- 福井和徳、川鍋 仁、細谷尚史、山野辺晋也、山森徹雄、金 秀樹:多数歯先天欠如を伴う骨格性反対咬合の包括歯科治療、奥羽大学歯学誌,41(3,4):129-134,2014.
- 渡辺 聡:三次元有限要素法による歯科インプラントの生体力学的研究-インプラントと天然歯の連結条件の検討-,奥羽大学歯学誌,40(2):79-92,2013.
- 松香芳三,萩原芳幸,玉置勝司,竹内久裕,藤澤政紀,小野高裕,築山能大,永尾 寬,津賀一弘,會田英紀,近藤尚知,笛木賢治,塚崎弘明,石橋寛二,藤井重壽,平井敏博,佐々木啓一,矢谷博文,五十嵐順正,佐藤裕二,市川哲雄,松村英雄,山森徹雄,窪木拓男,馬場一美,古谷野 潔:補綴歯科治療病名システムの信頼性と妥当性の検討,日補綴会誌,5(3):281-290,2013.
- 伊藤 隼,前田 豊信, 加藤 靖正, 山森 徹雄:唾液中Histatin 5濃度と苦味受容体遺伝子発現の関連,日本味と匂学会誌,20(3):219-220,2013.
- 島崎伸子,冨田 寛,山森徹雄,田崎智子,川村憲一,豊田勝彦,武部 純,近藤尚知:唾液中亜鉛結合タンパク質を用いた味覚障害のスクリーニング法 イムノクロマト測定値と血清亜鉛値との関連,日本味と匂学会誌,20(3):345-346,2013.
- 山森徹雄,服部佳功:臨床イノベーションのための若手研究者の挑戦:治療,検査法の新たな展開,日補綴会誌,6(1):36-37,2014.
- 松村奈美,山内貴子,山村文弘:印象材の硬度がアバットメントレプリカの変位に及ぼす影響,奥羽大学歯学誌,40(4):163-169,2014.
- 関根貴仁:下顎片側遊離端義歯の支台装置が支台歯の挙動に及ぼす影響,奥羽大学歯学誌,40(4):171-177,2014.
- 玉井一樹:咀嚼における食片の舌側貯留率に関する研究,奥羽大学歯学誌,39(3):131-139,2012.
- 松村奈美,今関 肇,関根貴仁,山内貴子,下出 毅,小林康二,山森徹雄,清野和夫:空気圧力センサを応用した嚥下運動分析装置の検討-センサ設置位置が測定結果に及ぼす影響-,奥羽大学歯学誌,39(3):151-155,2012.
- 島崎伸子,冨田 寛,山森徹雄,田崎智子,川村憲一,豊田勝彦,武部 純,近藤尚知:味覚障害診断のためのイムノクロマトを用いた唾液中亜鉛結合タンパク質の検出について,日本味と匂学会誌,19(3):493-494,2012.
- 山森徹雄,関根貴仁,松村奈美,山内貴子,浅井政一,田中義博,小林康二,清野和夫:顔面補綴用インプラントの生体力学的検討-埋入部皮質骨厚径が応力分布に及ぼす影響-,顎顔面補綴,35(2):66-70,2012.
- 山内貴子,古橋拓哉,関根貴仁,松村奈美,古澤正克,山村文弘,佐久間隆章,山森徹雄,清野和夫:連結した顔面補綴用インプラントの生体力学的検討-応力分布に対する荷重部位の影響-,顎顔面補綴,35(2):71-76,2012.
- 山森徹雄:口腔インプラントの素性と治療における位置づけ,奥羽大学歯学誌,38(2):41-43,2011.
- 和田裕一,山森徹雄:唾液中Histatin 5のキニーネ受容に対する効果,奥羽大学歯学誌,38(3):115-122,2011.
- 和田裕一,伊藤 隼,島崎伸子,山森徹雄:唾液中Histatin 5が苦味感受性に及ぼす影響,日本味と匂学会誌,18(3):347-350,2011.
- 八重嶋彩子,島崎伸子,伊藤茂樹,千田豪也,古川良俊,武部 純,山森徹雄,石橋寛二:顎口腔領域の腫瘍切除患者における味覚機能と口腔内環境との関連,日本味と匂学会誌,18(3):481-484,2011.
- 島崎伸子,冨田 寛,山森徹雄,田崎智子,川村憲一,武部 純,石橋寛二:唾液中亜鉛結合タンパク質(炭酸脱水酵素Ⅵ型)検出イムノクロマト法の基礎的検討,日本味と匂学会誌,18(3):485-486,2011.
- 佐々木重夫,相澤徳久,菊井徹哉,鈴木文章,鈴木史彦,長岡正博,西本秀平,高橋和裕,大野 敬:東日本大震災における奥羽大学の取り組み-郡山市避難所における支援活動の概要-,奥羽大学歯学誌,38(4):224-229,2011.
- 板橋 仁,今関 肇,宇佐美晶信,影山勝保,川合宏仁,関根貴仁,玉井一樹,長岡正博,西本秀平,浜田智弘,林 太一,福島雅啓,和田隆史,渡辺 聡,高橋和裕,大野 敬:東日本大震災における奥羽大学の取り組み-身元不明遺体の検死活動の概要-,奥羽大学歯学誌,38(4):230-236,2011.
- 中山公人,松村奈美,山森徹雄,コバルトクロム合金金属床のバレル研磨に関する研究-クラスプの変形と抑制法について-,奥羽大学歯学誌,37(2):77-84,2010.
- 加藤史仁,関根貴仁,大野敦司,小林康二,山森徹雄,清野和夫,小口症を伴う部分欠損歯列の補綴処置,奥羽大学歯学誌,37(2):77-84,2010.
- 和田裕一,遠山伊都子,早田幸夫,島崎伸子,山森徹雄,ヒト唾液中Histatin濃度とキニーネ味覚感受性との関連,日本味と匂学会誌,16(3):377-378,2009.
- 島崎伸子,冨田 寛,山森徹雄,石橋寛二,唾液中亜鉛結合タンパク質(Gustin)による味覚障害の診断について,日本味と匂学会誌,16(3):469-470,2009.
- 石橋寛二,吉江弘正,川浪雅光,池田雅彦,山森徹雄,坂上竜資,池田和博,角田正健,安田 登,高柴正悟,渡邉文彦,三邉正人,伊藤創造,渡辺 久,山田 了,平井敏博,「歯周病患者に対する補綴歯科治療のありかた」に関する提案書,日補綴会誌,1(4):445-465,2009.
- 渡辺浩秀,山森徹雄,インプラント支持オーバーデンチャーの有限要素解析,奥羽大学歯学誌、37(1):13-20,2010.