歯学部
生体材料学講座は 本学創立と同時に開講された旧・歯科理工学講座を母体とし、歯科医療に用いられる生体材料と治療用機器を対象とする材料科学と歯科医学にまたがる分野を担当する講座です。
本講座の目指すところは、教育と研究の両面から歯科医療の発展に寄与することです。歯科医師を目指す学生に、歯科医療に用いられる様々な生体材料や器具・器械について、その性質と取り扱い方を分かりやすく教授します。特に、材料の特性や機器類の原理について、基礎的、臨床的観点から、学生にしっかり理解してもらうことに主眼を置いています。
一方、むし歯になった歯や抜け落ちてしまった歯の部分に種々の代替材料を駆使して、本来の機能を十分なまでに回復することはなかなか難しいことですが、これらの課題を克服するべく、日々研究を進めております。具体的には、各種の歯科材料の基本的な物性をはじめ、新規な材料の開発およびこれらの材料と生体との適合性、融合性等について物理化学的ならびに臨床的な観点から研究を続けています。
原著論文
1) PEMAとユージノールを基材とした新しい仮着材の開発‐細胞毒性および殺菌効果について‐、岡田英俊、石田喜紀、龍方一朗、川島 功、清浦有祐、奥羽大学歯学誌、1-4、2009
2) 使用期限が長期化したワンステップ型ボンディング剤におけるエッチング処理が歯質接着強さに及ぼす影響、岡田英俊、石田喜紀、龍方一朗、川島 功、歯科材料・器械誌、18-22、2009
3) Development of a new temporary luting agent consisting of PEMA and eugenol –Residue ratio and bond strength of luting cements for abutment materials
Hidetoshi OKADA, Yoshinori ISHIDA, Hiroshi NOGUCHI, Ichiro RYUKATA and Katsuya NAGAYAMA DMJ261-266 2009
4) 平成21年度生体材料・歯科材料実習における鋳造実習に関する調査-学生が作製した鋳造体の適合度と鋳造欠陥について- 岡田英俊,石田喜紀,龍方一朗,川島 功,小磯和夫 奥羽大学歯学誌 38巻1号
5) 金銀パラジウム合金製クラスプの口腔内における変色と金属組織との関連 加藤謙一,石田喜紀,岡田英俊 奥羽大学歯学誌 38巻2号 71-76
6) ナノサイズPMMAとユージノールを基材とした仮着材の試作 龍方一朗、岡田英俊、石田喜紀 奥羽大学歯学誌 39;141-150 2012
7) CAD/CAMシステムにより異なる材料を用いて製作したコーピングの適合精度 五月女稔、石田喜紀、岡田英俊 奥羽大学歯学誌 40;31-38 2013
8) 学習方法に関する学生と教員への同時アンケート調査‐総合学習Ⅱ・Ⅲ‐ 鈴木史彦,岡田英俊,茂呂祐利子,前田豊信,横瀬敏志 奥羽大学歯学誌 39巻3号 :163-170
9) メタクリレート系ポリマーを基材とした歯科用仮着材の開発‐練和方法の違いが諸性質に及ぼす影響‐
岡田英俊、及川 均、龍方一朗、石田喜紀、林 幹太、覚本嘉美、川島 功、八木原淳史、遠藤 学、大塚保光 奥羽大学歯学誌 41(1);9-14 2014
10) HAコーティングが顎骨の応力分布に及ぼす結果 -三次元有限要素解析と光弾性実験- 八木原淳史、及川 均、遠藤 学、大塚保光、覚本嘉美、岡田英俊 奥羽大学歯学誌 41(1);23-28 2014
11) 乳臼歯の隣接面を含む複雑窩洞におけるコンポジットレジン修復に関する研究-窩洞形態と充填方法-
猪狩道代、岡田英俊、島村和宏 小児歯科学雑誌 52(1):12-25 2014